「食と健康」で地方創生。日本の本物の食を伝えるdancyuが徹底取材。
第五回
五島列島・上五島のおいしい「薬膳と健康」の旅
滞在するだけで癒やされる、美しき「上五島」を歩く
風光明媚な景色、雄大な海原、歴史的建築物の数々。きれいな空気のもと、上五島を歩けば真の健康をめざせるだろう。取材陣が実際に歩き、その気持ちよさを体感した。散歩コースを提示して長期滞在への提案をし、この島で過ごすことで心身の健康をめざそう。
■コース例の紹介
●コース①
「やがための宿」→海岸線→冷水教会→絶景! 矢堅目公園
上五島地区にある宿からスタートし、奈摩エリアを歩いていく。
潮風を浴びながら、平坦な美しい海岸線を歩いていく。とくに早朝は気持ちいい。
途中、階段の先にある冷水教会へ。1907(明治40)年に完成した教会である。神聖な祈りの場は、その多くが内観の撮影は禁止されている。静かに信仰の歴史を汲み取ろう。
前方に円錐の形をした奇岩、矢堅目が見えてきた。その展望台を目指して歩いていく。
長い階段を上った先には東シナ海を望む絶景が待っていた! 目の前の岩の高さは約100m。昔は、奈摩湾侵入の外敵の見張りのために、矢を持った守備隊を配備していたことから「矢堅目」の名が付いたという。ここで大きく深呼吸をすれば、足の疲れなど吹っ飛んでしまう。夏には鮮やかなオレンジ色のオニユリが咲き誇る。
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●コース②蛤海水浴場→展望→(同じ道を戻り)→はまぐりデッキ
「日本の水浴場88選」に認定されている、蛤海水浴場を歩くコース。どこまでも続く遠浅の白い砂と青い海。曇りや雨の日もまた美しく、いつ訪れても心が穏やかになる。
上五島を代表するビーチ。東西約400mわたって砂浜が続く。夏季は売店やシャワー設備も利用できる。
血圧、心拍数を図りながら歩くのも手。ドイツ語で「療養地」を意味する「クアオルト」の可能性を探ることができそうだ。
ビーチから続く、探勝歩道を上がっていく。急に森の中を歩いているような雰囲気に。
高台からは海が一望できる。波のない静かな海の潮の満ち引きの様子もまた美しい。
再び探勝歩道と下り、ビーチへ。2018年4月に誕生したカフェ「はまぐりデッキ」で一休み。ベンチがあり、本を読んだり、コーヒーを飲んで寛ぐことができる。
「はまぐりデッキ」では秋から冬は牡蠣やヒオウギ貝が、春と夏には海鮮を中心としたBBQが楽しめ、五島うどんは一年を通して味わえる。
ここで島の味を楽しむのもいい。
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島にはまだまだ趣きのある建築物や歴史的スポットが点在しており、雄大な海に囲まれた立地ゆえ、夕方になればまた風景はまたダイナミックに変わる。息を飲むような星空の美しさもまた格別である。人工的な明かりが少なく、天気がよければ冬でも天の川が見えるほどだ。
散歩や町歩きの提案は、まだまだ尽きない。一度訪れた人々が再訪する魅力に満ちた島は、これまで以上に地域活性化していく可能性を存分に秘めている。
(クレジット)
コーディネーター・小川邦夫 川﨑 謙 撮影・増田 茂 文・沼 由美子
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上五島へのアクセス
●長崎港を利用する場合
奈良尾港へは、ジェットフォイルにて1時間15分。フェリーにて2時間40分。(九州商船)
鯛ノ浦港へは、高速船にて1時間30分。(五島産業汽船)
●佐世保港を利用する場合
有川港へは、高速船にて1時間20分。フェリーにて2時間30分。(九州商船、美咲海送、五島産業汽船)
●博多港を利用する場合
青方港へは、フェリーにて6時間30分。(野母商船)
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