「食と健康」で地方創生。日本の本物の食を伝えるdancyuが徹底取材。
第四回
名物料理を磨く。奈良の「猪鍋」を薬膳に
朝食は、鹿肉のポトフで「一日を乗り越える気を補う」
赤々と燃える薪ストーブが置かれたダイニングに、朝の神々しい光が差し込んでくる。ここでいただけるのが、今度は「助陽」をテーマにした朝食だ。
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大東さんは言う。「助陽とは、気をたっぷりつくること。そして補ったものを体に巡らせること。寒く体力が弱りがちな冬の一日を乗り越えるパワーをつける食事にしました」
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鹿肉のポトフ
鹿肉は気をたっぷり補う食材。体が温まり、元気になります。その鹿肉をはじめ、たんぱく質の分解を助ける玉ねぎや採れたての芽キャベツを合わせて。
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鹿肉のパンチェッタ、隼人瓜のソテー
鹿肉に塩をして水分を抜き、ハーブをまぶして乾燥させたものをソテー。保存がきき、味わいも増す。利尿作用があり、むくみを解消する隼人瓜をソテーにすると、夕食の煮物とは違う食感が楽しめてまた新鮮な印象。
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黒豆入り茶粥
奈良県産番茶、宇陀市産の黒豆を使用。気を補うご飯と養血の効果がある黒豆を合わせて、より効果的に。
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竜眼肉、クコの実、はと麦入りヨーグルト
竜眼肉という滋養に富み、健胃作用もある果実を干したものが入る。自然な甘味があり、クコの実とともに血を補う食材。はと麦は余分な水分を排出する。
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夕食で、血を養って不要なものの排出を促す食事をとり、朝食で気を補う食事を取る。滋味あふれる料理を堪能できた。さらに周辺には、歩いて移動できる距離に散策スポットが点在している。室生寺をはじめ、龍穴神社、パワースポットといわれる大木。清々しい空気が満ちるなか、これらを歩いて周れば、心身が浄化して新しい力を得たような感覚を味わえるに違いない。
(クレジット) 撮影・三浦英絵 文・沼 由美子
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