もしも、あなたが東京から遠く離れた島で暮らすとしたら、どのような視点を持ち、どのように行動できるでしょうか。国内に約420島ある有人離島地域の多くには、お店、公共サービス、交通機関、学校、病院、介護施設など、どれもが少ない(あるいは無い)暮らしがあり、「東京の真逆」とも表現されます。しかし、そこには「ない」から生まれる動きがあり、その動きをつくる「人」がいます。島には、多くの都市で見られなくなったものがあり、雄大な自然に、人と人が助け合う暮らし、創造的な地域づくりなど、島だから「ある」ものがあります。一周まわって最先端。そこには、地方創生のヒントがあります。この企画では、有人離島専門メディア『ritokei(リトケイ)』とのタイアップで「東京の真逆」に存在する、創造的な島の取り組みや人々を紹介します。(NPO法人離島経済新聞社『ritokei』タイアップ連載企画)
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vol.5 2020.3.30隠岐島前の島々(海士町、西ノ島町)
島根半島の沖合約60キロメートルに浮かぶ隠岐島前は、海士町(中ノ島)、西ノ島町(西ノ島)、知夫村(知夫里島)の3島3町村で構成されています。地方創生のトップランナーとしても知られる海士町でスタートした「高校魅力化プロジェクト」は、島前地域や全国に広がり、海士町そのものの魅力に昇華。その魅力を観光につなげる新たな動きと、海士町と西ノ島町で島内外の人をつなぎ、暮らしを支えているユニークな図書館を紹介します。
●地方創生のトップランナー。海士町で始まる教育×観光
●「ないものはない」島で人々のよりどころとなる図書館
●西ノ島町コミュニティ図書館がつなぐ、人と人、島と島
(地方創生キーワード:「教育魅力化プロジェクト」「地方創生のトップランナー」「教育×観光」「クラウドファンディング」「サードプレイス」「コミュニティ図書館」)
vol.4 2020.2.28小値賀町の島々
「島活性化のモデルケース」。長崎県の島で、小値賀(おぢか)島など17の島々でつくる小値賀町は、高い評価を受けてきた歴史があります。リゾート開発の手が入っていない豊かな自然環境や、島の恵みに寄り添った自給自足的な暮らしなど「ありのままの小値賀」を、まるごと観光資源として活用。島経済を支えると同時に国内外でファンを掘り起こし、ヒトを呼び込む好循環を生み出してきました。
●単独町制を選択し、民泊と古民家ステイでファンを集める
●企画書を手に、東京からやってきた男性が新たな空き家活用へ
●「あなたの宿で働きたい」世界中から届くラブコール
(地方創生キーワード:「民泊」「古民家ステイ」「Uターン」「インバウンド」「国境離島新法」「地域おこし企業人」)
vol.3 2020.1.31五島列島・福江島(五島市)
長崎市内から西に約100キロメートル。福江島を中心に11の有人島と52の無人島で構成される五島市は、2019年の転入者が転出者を上回り、「社会増」に転じたことで注目を集めています。人口は3万6,696人(2019年12月末現在。住民基本台帳)。多くの移住定住者が集い、関係人口として期待される「仕事をすること」「暮らすこと」を目的にした来島者が増加している五島市の動きを紹介します。
●都市のビジネスパーソンが「働き」に来島するワーケーション企画
●LINE、Slack、テレビ会議を多用する柔軟な市役所と島に惹かれた女性編集者
●移住のきっかけを生むカフェと新たに生まれる子育て層向けコミュニティ
(地方創生キーワード:「リモートワーク」「ワーケーション」「関係人口」「学童保育」「有人国境離島法」)
vol.2 2019.12.27奄美大島
鹿児島本土と沖縄本島の中間に位置する奄美大島は、奄美市、龍郷町、大和村、宇検村、瀬戸内町の1市2町2村で構成される島です。面積は東京23区よりも少し広い712平方キロメートル。5市町村ともに人口減少傾向にありますが、2014年に格安航空会社(LCC)が就航を開始し、首都圏からの交流人口は拡大傾向に。奄美大島に都市住民を迎える取り組みとして、全国的にも注目される3つの取り組みを紹介します。
●島の課題を解決し、訪れる人にも暮らす人にもやさしい宿泊施設
●島に暮らしながら島外の仕事をこなす「フリーランス」を増やす動き
●「情報」と「イベント」で島と人を強力につなぐ島の地域メディア
(地方創生キーワード:「空き家再生」「フリーランス」「情報発信」「移住相談会」)
vol.1 2019.11.28笠岡諸島 北木島・真鍋島・六島
岡山県の西南部にある笠岡市は、7つの有人島がある笠岡諸島を有しています。北から高島、白石島、北木島、真鍋島、大飛島と小飛島の2島が総称で呼ばれる飛島(ひしま)、そして最南端にある六島(むしま)。平成22年の国勢調査では7島あわせて2,166人だった人口は、平成27年には1,625人に減少。人口減少に伴い、産業衰退や学校存続の危機など、多くの課題が存在する笠岡諸島を支える団体や人々を訪ねました。
●「第二市役所」として7つの島の課題解決を図るNPO 法人の動き
●市職員が個人ブログに綴った「本気」を継ぎ、島の暮らしを支える家族
●麦作りを復活させ、クラフトビールを醸造。島を未来につなぐ若者
(地方創生キーワード:「移住」「島の大運動会」「島おこし海援隊」「クラフトビール」「ドラム缶会議」)