地方創生「連携・交流ひろば」 | 地方創生のノウハウ共有掲示板と実践事例紹介人材紹介業務の実務に役立つコンテンツ【Vol.28】地域金融機関が「人材紹介業務」を成功させる秘訣とは?「ケーススタディ-難しい求人への対応方法・その1」

2022/9/5配信メールマガジンアーカイブ


 

【Vol.28】地域金融機関が「人材紹介業務」を成功させる秘訣とは?「ケーススタディ-難しい求人への対応方法・その1」


第27回に続き、地域金融機関における人材紹介業務を成功させる秘訣についてお送りいたします。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/recruitment/recruitment_NEW_inquiry.html


今回のメルマガでは、他行様と情報交換をできた中で得られた求人対応への工夫についてケーススタディ的に内容をご紹介していきたいと思います。


皆様の最近の課題のひとつとして、「人材紹介」だけでは「人材不足」を補いたい取引先の課題解決に応えられないことが多いという状況をなんとかしたい、あるいは収益源としても改善したいという内容が多く上がるようになりました。
今回はこの課題への対応の一例をあげてみたいと思います。

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1.難しい求人への対応(1)(専門系の人材会社やマッチングサイトの紹介)
2.難しい求人への対応(2)(採用手法の見直しの提案)
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■1. 難しい求人への対応(1)(専門系の人材会社やマッチングサイトの紹介)
多くの求人に対応していくと、「施工管理」「設計」「工事」の求人対応に代表されるように自行での両手型での対応ではもとより提携の人材紹介会社での片手型での対応でも応募者が全く募れないというケースも色々出てくると思います。


こういうケースへの対応(課題解決)については、最初から素直に求人企業に「人材紹介では解決が難しい」ことをお伝えするととともに別の解決方法を提案・提言することもまた現実的かと思います。


実際、既にそうする地域金融機関は少なからず出てきており、例えば「施工管理」をはじめとする建築・建設系の職人を雇用・活用する以下のようなサービスを紹介しているケースもみられます。
(敢えて求職者向けのサイトの方をご紹介します。これらのサイトのページ上から求人企業向けのサイトへもアクセスできます)
こうした事業者の中からBM契約できる先を選んでご紹介する形も出てきています。


(1)転職エージェント
施工管理求人.COM/セコカンNEXT/施工監ナビ/建職バンク/建設・設備求人データベース/RSG/建築転職


(2)転職マッチングサイト
助太刀/請負市場/クラフトバンク


こういうサービスを御存知ない地域の求人企業様からすると、こうした情報提供だけでも大変有用な場合も少なくなく、課題解決が進むだけでなく自行との関係構築にもつながっていくことも出てくると思います。
それぞれ比較サイトも多くネット上に出ていますので御関心ある方はぜひGoogle等の検索サイトでアクセスしてみることを推奨します。



■2. 難しい求人への対応(2)(採用手法の見直しの提案)
施工管理のような専門系の職種もそうでない業種・職種も含め、長期にわたって人材が採用できないとお悩みの取引先の求人についても、やはり自行の「人材紹介」による支援を頑張るだけでは報われないということが多々あります。


このケースについては、求人企業様が実施してきた採用手法をヒアリングしながら、それに応じて採用手法の見直し自体をご提案することも現実的であり、結果的に求人企業の課題解決に向けて有益となる場合が多いと思います。


例えば、ハローワークやリクナビ・マイナビといった従来からの求人媒体のみ活用されている求人企業へは、近年のトレンドであるIndeed(求人検索サービス)やengage(採用支援サービス)といった無料から利用できる強力な求人のWEBプラットホームを御案内するだけでも情報提供として非常に効果的かと思います。


Indeedは今や月間数千万人超の求職者がアクセスするサイトのサービスです。
(筆者もよく使うトークとして「まずはネット上で求職者が一番閲覧するサイトに露出し求職者の目に留まるようにすることが大事です」と進言する形をとり、Indeedの活用もご案内しています)


尤も両サービスは既にCMでもお馴染みの有名なサービスですので、地域中小企業でも既に利用されているところは少なからずあります。
ただ単に活用するだけでは効果が出ないのも実情で、その利用実態をヒアリングすると「無料だからとりあえず登録したが結局応募もないし使えないサイトだと思う」と諦められているケースが多くみられます。


実はIndeedやEngageはこうしたネット上の採用関連サイトの運用スキルがある程度あって初めて効果的に使えるようになることが多いのも実情です。
これを受けて近年はIndeedやEngageの運用代行・運用支援をするエージェントも非常に増えています。


IndeedやEngageの運用代行・運用支援をするエージェントの具体的な支援内容としては、Engage上に無料で採用ページ(ハローワークのような募集要項だけではない)を構築し、登録した求人内容をIndeedやその他の求人検索エンジンサイトに連携、そしてその後の応募管理・面談進捗管理やサイトへのアクセス分析による改善提案・実施等に至るまで、採用プロセスの全般にわたってカバーしていくという内容が主流です。


これを活用する求人企業からすると、求職者から選ばれる求人企業として企業の魅力・事業の魅力・仕事の魅力を文章にしてアピールし、かつ実際の応募喚起や応募・面談に向けて丁寧に伴走してもらうことができるわけです。


採用市場のトレンドがこうした状況になってきたことを受け、地域金融機関でもこれらの運用支援のエージェントとBM契約して求人企業に案内したり、この運用支援自体を自行や自行グループのコンサルティング会社で行うところも出てきています。


一方でそういう支援を手元で出来る環境にない地域金融機関では、運用支援が出来る副業兼業プロ人材を提案する形へ切り替えるという発想で取り組まれているところもあります。


更には、上記のような支援を実施しつつ同時に自行や提携人材紹介会社による「人材紹介」でも断念せずに併行して支援していくという形をとっていくスタイルで頑張っているところもあり、こうした姿勢が取引先における課題解決の確度を上げようとしていると理解され関係強化も更に図られていくという流れに繋がっていると思います。


いかがでしたでしょうか?
各行において両手型・片手型の人材紹介へのバランスや方針もあり、自行での要件や状況に応じて最適化していく必要のあるテーマではありますが、今後の人材紹介業務の展開においてヒントとなることは多いだろうと考えています。
ぜひ参考にして活用いただけますと幸いです。