地方創生「連携・交流ひろば」 | 地方創生のノウハウ共有掲示板と実践事例紹介人材紹介業務の実務に役立つコンテンツ【Vol.22】地域金融機関が「人材紹介業務」を成功させる秘訣とは? 「第3回 地域金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告」

2022/3/4配信メールマガジンアーカイブ


 

【Vol.22】地域金融機関が「人材紹介業務」を成功させる秘訣とは? 「第3回 地域金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告」


第21回に続き、地域金融機関における人材紹介業務を成功させる秘訣についてお送りいたします。
前回のテーマは「第1回 金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告(その2)」でした。
今回のテーマは「第3回 金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告」です。
(当メルマガのテーマは、皆様からの御意見・御質問をもとに作成しております)
https://www.chihousousei-hiroba.jp/recruitment/recruitment_NEW_inquiry.html


今回は去る2/3(木)に実施されました第3回 地域金融機関しゃべり場トークLIVEの内容について報告させていただきます。
今回も15行の皆様に御参加いただきましたが、全体として大変好評でして前回までに御参加いただいた各行様からのリピート参加も多く、
前回以上に活発な情報交換やQ&Aが行われました。
その中から今回は、副業兼業人材紹介について各行様からご回答のあった現在の取り組み状況のサマリをご報告させていただきます。
(報告内容が多いため一部抜粋とさせていただき、残りは次回メルマガにてまたご報告とさせていただきます)


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1.副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 取り組み状況(一部抜粋))
2.副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 事後アンケート結果)
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【1.副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行取り組み状況)】
①A銀行様(主にエージェント型を活用)
コンソーシアムを組む副業兼業人材紹介の○○社と連携し当行の取引先へ案内を始めており、
漸く最初の1件目の成約実績が上がりそうなところにきている。
始めたばかりなので○○社と連携しながらあるべき進め方や位置づけを模索しているところだが、
「伴走支援・成長支援」となるような副業紹介を展開したい。
また副業紹介はトラブルも少なくないと聞いており、その対策もある程度は検討してから本格化したい。
課題としては、仮に副業プロ人材を取引先に紹介・成約しても直接グリップできない形になるので、
正社員の紹介でできているような伴走支援までいかないところ。一方で潜在ニーズは多いと見込まれ、
取り組み方や支援方法について多角化できないか検討中(独自の地域人材DBの確保や地域機関との連携他)



②B銀行様(主にプラットホーム型を活用)
副業兼業の制約は年間10数件あがるが、作業レベルの案件が多く一件あたり数万円の求人となることが多い
(つまり銀行としてのフィーは一件あたり数千円とほぼ見込めない)。
また副業サービス紹介から求人企業の掲載の案内にいたる案件進捗管理が営業店側ではうまくできておらず、
サービスの申込みまでいかないことも多い。ただ、実績上がると営業店も関心を持ち始めるというのはある
(取引先への支援強化や成功体験を持ってもらうことにつながるので)。
現時点もその流れは顕著で実績作りと考えて注力して進めている。

ちなみに当行では正社員紹介同様、事業性評価に絡めて提案をすることが多い。
プラットホーム型の△▽社と連携し、まずは収益対象と考えず求人企業への課題解決の実績作りと捉えている。
現在のプラットホーム型ではないエージェント型のマッチング(パッケージングできるプロジェクト型案件・
人材も潜在ニーズ多いので着手したい。今後は事業性評価でてくる課題・要件に応じてプロジェクト型との
使い分けをできるようにしたい。



③C銀行様(主にエージェント型を活用)
今年度は先導人材マッチング対象で20件を超えられるようになった(トスアップは年間で100件超)。
先導人材マッチングを含めると収益として成立。正社員紹介と違い手離れもリードタイムも短いので強化していく。
エージェント型の○○社と提携して強化中、一部案件はエージェント型の□□社へも適性を見て振っている。
課題テーマはEC事業系多い。課題解決としての成果が出ている。

県内3地区に分け、専担者3人がそれぞれ各地区を対応している。
進め方は専担者が実際に求人企業へ営業店と往訪して前さばきの課題整理を行い、副業兼業の人材要件を抽出する形。
これを繰り返してきて現在は、営業店のスキルも育ち一部案件は営業店から○○社へ直接依頼するケースも出てきている。
さらにはケーススタディを求人企業へ伝えつつ副業人材要件のヒアリングシートを営業店で作成できるところもある
(組織的な推進フェーズに入った)。⇒ これは、これまで○○社に協力してもらいながら地道に事例集やツールを
作成して営業店にはたらきかけてきた成果と考えている。

ただし課題はまだまだあり、当面は規模拡大と人材チャネルの多角化に取り組み始めている。



④D銀行様(主にプラットホーム型を活用)
兼業人材紹介は、大学プログラムを活用している、大学経由での人材を紹介(共創型プログラムの研究生)。
副業人材は▽□社のマッチングプラットホームで年間10件ぐらい決まっている。
▽□社のサービスは当行側として関わりも薄く手離れがよいのを逆にメリットとして捉えている、
短期集中でやった方がいいものを中心に案件選んでいる。
また〇▽銀行様と同じで、求人に応募のあった候補者への事前面談はじめ前さばきの支援を当行でおこなって、
それへのフィーを1回あたり30万ほどいただいている。 
マッチングプラットホームの会社は複数社使い分けるのも大事。
関わり方は月一とかのサイクル、プラットホームに寄って色分けされている。

副業兼業人材の支援も正社員人材の支援同様、専担者三人でエリアごとに担当して裁いている
(カバーエリアのS県、T県、U県というエリアわけ)
副業兼業人材の支援は、取引先への成功体験を与えられる、利用しやすい、支援実績になる、
取引先からの信頼を得やすいといったところを狙いとして進めている。
課題は営業店への副業兼業支援の浸透。どう営業店に副業人材の紹介・案内のスキルを付けられるかが当面の課題。
また副業プラットホームや副業エージェントの使い分け、課題ごとの使い分けもさらに整理してみたい。



⑤E銀行様(エージェント型と独自の地域人材DB型の併用)
民間のエージェントの▽▽社と提携しているものの今期実績はあがっていない、
一方で独自で作り始めている地域人材ストックから優先的に副業兼業人材の紹介はうまくいき、今年度は10件の実績。
取引先への一元的な連続伴走支援の一環で進めており、副業兼業人材も正社員人材の紹介同様、
要件整理・人材提案から実際のプロジェクト伴走まで、手厚いフォローを行うことを重視し、
地域企業の成長支援に向けた「質」の追求を試みている。
今後の課題としては、「質」だけでなく「量」(エージェント型の▽▽社も使ったライトな副業兼業人材紹介)の追求。



【2. 副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 事後アンケート結果)】
1.の報告内容は更に多岐に渡り今回の紙面では掲載しきれないため次号のメルマガに先送りとさせていただきます。
これ以降は当しゃべり場に御参加いただいた各行の皆様からの事後アンケートの内容をご紹介させていただきます。
・QQ銀行様やPP銀行様の先進的な取り組みが参考になりました。
・銀行グループ会社SS社さんの取組みが参考になりました
・推進方法でXX銀行様の事例が大変参考になった。

・しっかり伴走していく中で銀行自体が主体性を持った人材の探し方をしている点に共感を得た。
・「媒体に人材要件に合致した人物の登録があるか」だけをエージェントに問うている点も非常に良いと思った。
・当行の感じている艱難さを他行さまもお感じであることがわかり、試行錯誤しつつ進めることが事業構築のポイントと再認識できた。

・YY銀行さまの案件発掘から収益化までの流れが確立できている中で、業者と営業店行員の関係性もできていることは勉強になりました。
・ほとんどの金融機関が情報量を増やすことに悩んでおられることが分かり、今後お互い方策など情報共有できればいいと思います。"

・ZZ銀行様の、副業案件でも「一社一課題」に絞り込むことが、▽▽社の積極的な利用や営業店のモチベーション向上につながるとの考えが参考になりました。
・営業店による、または営業店への働きかけによる不断のアプローチこそが顧客へリーチする道だと思うので、やはり足を使うことが大事だと感じた。

・しゃべり場で投影いただいたテキストが素晴らしかった、副業人材の活用場面(判断要素)、適応職種等を一覧で確認でき、考え方を整理することができた。



いかがでしたでしょうか? 各金融機関とも様々な取り組み状況にありますが、全体をとおして顕著だったのは、
正社員人材の紹介以上にその手法がバラエティに富んでおり、それなりに副業兼業人材の支援を進めてきた各行様どうしが
お互いの取り組みを大変評価・参考となったという点かと思います。



第3回も地域金融機関同士のコミュニケーションの場の重要性・必要性を改めて感じる機会となりました。
次回以降も有用な内容となるよう努め、またこちらにて内容を報告させて頂く予定です。