2021/5/20配信メールマガジンアーカイブ
【Vol.7】地域金融機関から地方創生カレッジへのQ&A事例①
第6回に続き、地域金融機関における人材紹介業務を成功させる秘訣についてお送りいたします。
前回のテーマは「現実的な解決策の検討」でした。
今回のテーマは特別編「地域金融機関から地方創生カレッジへのQ&A事例①」です。
(当メルマガのテーマは、皆様からの御意見・御質問をもとに作成しております)
https://www.chihousousei-hiroba.jp/recruitment/recruitment_NEW_inquiry.html
以下2つの項目に沿ってお伝えしていきます。
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1. 人材紹介業務に関するQ&A(こんな時どうしたらよいか教えてほしい)
2. その他Q&A(副業プロ人材の活用他)
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【人材紹介業務に関するQ&A(こんな時どうしたらよいか教えてほしい)】
○Q&A事例(その1):Question
人材確保が課題という認識がある企業でも、人材紹介会社を利用することについて中々決断できない、あるいは人財確保を後回しにしている社長を、どのように説得していけばいいでしょうか。いい人財は他社に採用されてしまう可能性がありますし、条件に合った人財がすぐ見つかるとも限りません。何かデータや説得力がある資料などございますか。
○Q&A事例(その1):Answer
この御指摘につきましては、全国の地域金融機関における現時点での共通の課題かと存じます。地域の中小企業は情報弱者におかれている場合も多く、まずは価値ある情報提供を行って経営者の方々に気づきを与え且つ、課題設定が正しく整っていくような問いかけが非常に現実的で効果的かと存じます。実際のところ下記6点あたりの御話をされるケースが多いかと存じます。
①外部環境がさらに厳しくなる今後、経営資源として「ヒト」(特に幹部人材)の重要性が更に増していく(確保出来ないところは淘汰される可能性がある)ことを伝える
②取引先の会社の10年後の組織や人の状態についてシミュレーションやディスカッションを行なう(年齢帯やスキル面含めながら)
③人材市場の厳しさ、全国的な人材不足の状況を伝える(人材の確保が年々難しくなっていくことも伝える)
④ハローワークやネット条の求人媒体では良質な幹部人材・専門人材が確保しにくいことを伝える
⑤企業が望むような人材の確保について一番確率が高い有料職業紹介の活用が年々増えていることを伝える
⑥35%の料率でも一度利用して採用成功した企業からのリピート率が非常に高いことを伝える)
根拠となるデータや資料につきましては、コンソーシアムで連携されている民間の人材紹介会社様に依頼をするのが現実的かと存じますが、地方創生カレッジにも下記資料がございますので、ご参考までに目をお通しください。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/library/jinzai_202012/STEP0/03.pdf
https://www.chihousousei-hiroba.jp/library/jinzai_202012/STEP0/05.pdf
また行政資料の「雇用動向調査(厚労省)」やリクルートワークスの資料もWeb上で参照可能ですので併せてご利用ください。
○Q&A事例(その2):Question
営業店への人材紹介トスアップについて、銀行の新規先開拓を目的として考える支店もあります。つまり営業店の新規先開拓で会社の深堀対策に当社が使われる感覚があります。
銀行とグループ会社一体だからと自分へ言い聞かせています。非金融分野の取組みに関わる人数を増強しなければならないと思います。
私の行っている方法は、20~30才代の若手と地道に同行訪問して、銀行員の会話との違いを見せるようにしています。
若手からは、「社長のあの反応は初めて見ました。幅が広がりました」と言われるのが嬉しいです。他にも何かアドバイス等あればご教示願います。
○Q&A事例(その2):Answer
新規先開拓への営業手段となるケースも確かに少なくありませんが、このケースへの対応は各金融機関様での状況や事情によって方針や議論が分かれるところかと存じます。
本来、当人材紹介事業を立上げ成長させていくために実績や経験を積んでいくことを重視し、下記3点に該当する取引先か、又は何れかの点に該当する取引先を優先するという方針をとる場合も少なくないと存じます。
①事業性評価先である
②深い関係構築ができている
③経営者が幹部人材採用やその他課題解決に対し当事者意識を持って本気で取り組んでいる
一方で、営業店と取引先の信頼関係を構築できる点や、御指摘されているコンサル支援や人材支援の重要性や有効性について営業店側でも気づきを得られるという点では、新規先への提案や課題整理も、当人材紹介事業に取り組む本質的な目的に合致していることと存じます。
トスアップが上がった取引先については、上記の内容も踏まえていただき、営業店と事前に目的や対応方針をきちんと摺合せのうえ、進めていただくことが望ましいと存じます。
○Q&A事例(その3):Question
人材紹介業務において、進捗管理やデータ管理が負担等なってきています。データを蓄積し分析を行いたいこともあります。
先導的人材マッチングへの報告や金融庁からのヒアリングのため、データをまとめておくことが必要です。良い管理手法がありましたらご教示ください。
○Q&A事例(その3):Answer
進捗管理やデータ分析については、それに必要な項目を正規化して定義し運用メンテンナンスしていくことがまず必要です。
この運用メンテナンスを実現する手段として、費用をかけずに管理するとすれば最初はexcelで管理、ある程度運用が最適化されてきた場合、以下の2つの人材紹介業務向けクラウドサービスの利用が有用です(業界で2大巨頭のサービスとなります)。
■HR BusinessCloud
https://hrbc.porters.jp/
■Career Plus 2
https://careerplus-info.com/
自社の業務やルールに合わせてカスタマイズがしやすいHR BusinessCloudがおすすめですが、ある程度最初の作り込みは必要となります。
必要に応じてカスタマイズはじめ経験・実績のあるベンダ様やパートナー様を探して導入サポートを受けることが現実的・効果的と存じます。
なお、関連する地方創生カレッジのコンテンツとして以下をご紹介させていただきます。(項目の正規化・ナレッジ化とシステム利用について情報が記載されています)
https://www.chihousousei-hiroba.jp/library/jinzai_202012/STEP0/08.pdf
御参考いただけますと幸いです、関連する御質問もぜひ御願いいたします
【2. その他Q&A(副業プロ人材の活用他)】
○Q&A事例(その4):Question
全国的には副業・兼業を積極的に行っているところもあると聞きますが、田舎の〇〇県においては、業務委託契約を結んでも、副業人財と受入れる会社側に認識のずれが生じる懸念があります。
他県(特に田舎)の常勤雇用と副業業務委託契約の併用で生じる課題や事例があればご教示いただけますか?
○Q&A事例(その4):Answer
副業・兼業については、都市部の人材側(供給サイド)では広がっているとはいえ、どの地域・地方であっても受け入れ側(需要サイド)のニーズの広がりはまだまだこれからになります。
エリア別にみますと、鳥取県や佐賀県といった、いわゆる「田舎」エリアにおいてもスムーズに活用される事例が広がっており、どのエリアが副業・兼業に向いている、ということはございません。
99%の地域中小企業が初めて副業・兼業人材を活用する中において、ご質問にあるような副業人材と受け入れ企業側の認識のGAPが少なからず発生します。このGAPを埋めるためには、マッチング事業者の関与・サポートが必要不可欠になります。
また、常勤雇用と副業・兼業の併用についてですが、「常勤雇用では人材採用が難しい」もしくは「常勤雇用ではなくスポットでの人材活用をしたい」といったケースに副業・兼業を選択されるケースが多いです。
使い分けについては、下記資料のp.29「雇用 or 非雇用(副業・兼業)の判断ポイント」をご参考にいただければ幸いです。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/library/jinzai_202012/STEP0/07.pdf
○Q&A事例(その4):Question
〇〇県では兼業、副業という働き方は広まっていないです。
全体でみると広まってきていると思いますが、〇〇県のような地方で広まってきている事例などありましたらご教示ください。
○Q&A事例(その4):Answer
今年2021年度は「地方×副業」が大きく広がってきており、
例えば、月5万円といった報酬金額で、地域の中小企業がプロフェッショナル人材を副業として活用する事例が増えております。
事例につきましては、こちらのファイルのp.43以降にまとめておりますので是非ご覧ください。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/library/jinzai_202012/STEP0/07.pdf