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カミコン - Ver.0 -
カミコン/兵庫県・神戸市

兵庫県神戸市では、経済観光局の事業として、神戸で活動するデザイナーや編集者など様々なクリエイターと企業が出会い、実験的取り組みが生まれる場「CROSS」として、セミナーやワークショップを開催しています。
その第3回として、カマコン神戸バージョンの立ち上げとなる「カミコン -Ver.0 -」が、2020年1月21日にデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で開催されました。
カマコン形式のブレストイベントに先だって、第1部として、カマコン生みの親の一人、面白法人カヤックの柳澤大輔氏と、「日本中でクリエイターの地産地消を」目指すプロジェクトに取り組むCREATOR'S MATCHの呉京樹氏による講演会を開催、社会課題と企業・クリエイターを結びつけ、課題を解決し続けるプラットフォームを生み出す可能性についての対談が行われました。そして、第2部として「カミコン-ver.0-」が開催され、約80人の参加者が4組のプレゼンターを迎え、熱気あふれるカマコン型ブレストが繰り広げられました。

  • 運営準備MTG

    今回の開催にあたっては、神戸市役所のメンバー、「CROSS」運営チームに加えて、鎌倉からカマコンの地域展開メンバー、大阪からまちづくりに関心のある学生団体「ヨリアイ」のメンバー、さらに富山県高岡市から「タカポケ」のメンバーが、カミコン立ち上げのサポートに集結しました。事前にオンラインで打ち合わせをしていたとはいえ、この日が初対面のメンバーも多く、まずはチームビルディング。そして、タイムテーブルを見ながら、この後の流れと分担の確認と、進行の微調整を行います。本番前に運営スタッフが1つのチームになることが成功の秘訣です。

  • カミコンスタート

    第1部の会場に隣接して準備をしていた会場に参加者が移動、いよいよ「カミコン-ver.0-」のスタートです。進行役は地元神戸の高松さんと富山県・高岡「タカポケ」リーダーの升方さんという組み合わせ。「富山から来ました〜!」という挨拶に会場からは大きな歓声が上がります。升方さんはカマコン型活動を地元に根付かさせた経験から、ぜひカミコン立ち上げを応援したいという情熱で進行役を買って出て、本番前も高松さんと綿密に打ち合わせ、お互いを呼び合うニックネームも決めていました。初対面とは思えない息のあった二人は早速笑いを取りながら会場の熱量を高めます。

  • カミコン挨拶

    ついで、今回は神戸市の「CORSS」としての開催ということで、この企画の火付け役、神戸市経済観光局 都市型創造産業担当のプロデューサーである藤野さんからの挨拶です。
    カマコンを神戸でやりたい! という思いから、今日この場に至る経緯と、「カミコン」立ち上げにかける、「神戸を思う人が集う新たな場を作りたい」「誰でもクリエイターになれる。誰でもアイデアを出せる。

    そして共有する場にしたい。」「一人一人が殻を破れる場にしたい」という意図が、情熱とユーモアを交えて語られ、場はさらに温まります。

  • カマコンオリエン

    続いて、カマコンメンバーによるカマコンの紹介コーナーです。カマコン定例会での初参加者に向けオリエンテーションから抜粋して、カマコンの歴史、「ぜんぶジブンゴト」というモットー、プロジェクトの紹介、地域への広がりなどを、カマコン地域展開メンバーの渡辺さんと宮田さんから紹介。参加者に今日この場での体験がどんなものになるのか?を知って期待感を持ってもらうことに加えて、進行役の二人の掛け合いの関係性、テンポ、笑いなどで、「とにかく楽しむ場」というカマコンと同じ空気感を充満させることが大きな狙いです。

  • プレゼン1

    そして、進行役はメインの二人に戻り、いよいよプレゼンターの登場です。
    1組目は、東灘区で地域の子育てに役立つ情報をまとめた地元密着の子育て応援メディア「アジサイマママップ」を運営している河野さんです。母子手帳と同じサイズの冊子の発行、WEBサイト、instagramなどで、優れたデザインとともに子供と一緒に入れる店などの情報発信をしている河野さんが、今回欲しい応援は、いかにこの活動を知らせ、双方向の活動を広げるか?。ブレストのテーマは「今年中にインスタのフォロワーを1万人にするためのプロモーションのアイデア」です。

  • プレゼン2

    2組目は、神戸牛の皮革や獣害として駆除される猪の皮を素材に、播州の皮なめしの技術を活かした「神戸レザー」について、神戸レザー協同組合の森田さんからのプレゼンです。
    地場の材料と技術を活かし、持続可能な社会づくりを神戸から発信する、地域を伝えるレザー製品として育てていきたい、という思いを披露。
    ブレストのテーマは、そのために「神戸といえば神戸レザー」となるためのアイデアです。

  • プレゼン3

    3組目のプレゼンターは、「神戸ハッピーホリデイズマーケット」について、主催メンバーの北出さんです。
    2018年にイベントを立ち上げ大盛況だったが、2019年は会場等の問題で開催できず、という経緯から、ノウハウはある、やれば盛況になる実績もある、あとは2020年末にどうやるか? ゼロベースで、仲間も資金も会場も集め直して全力で地元のためにやりたい!という熱い思いをユーモアたっぷりにプレゼン。ブレストのテーマは「あなたの想像する新しい神戸ハッピーホリデイズマーケット」。コンテンツのアイデアを募集します。

  • プレゼン4

    最後のプレセンターは、神戸新聞社の鄭さんと辻本さん。エネルギーの地産地消「地エネ」連載の取り組みと「地エネ」で作られた神戸の日本酒を作るプロジェクトのプレゼンです。神戸新聞紙面での「地エネ」についての連載企画の意図、取材活動を通じて酒どころ神戸の魅力を伝えるメディアとして日本酒に着目、「地エネ日本酒」プロデュース・発信して行きたい!という企画を、日本酒好きとしての思いもたっぷり交えて、プレゼンされました。ブレストのテーマは「地エネ日本酒」をみんなが選んでくれるようになるアイデアです。

  • 質問タイム1

    4組のプレゼンが終わると参加者はそれぞれ自分で選んだプレゼンターのグループに分かれ、会場は大きな4つの輪になり、プレストの準備としてプレゼンターへの5分の質問タイムに入ります。どの輪でも活発に質問が出て、プレゼンターとの対話ですでに笑い声が上がるグループも多く、ブレストに向けた準備万端は万端です。質問タイムが終わると、ブレストに適した8〜10人程度のチームにさらに分かれ、カマコン ・タカポケ・ヨリアイのブレスト経験者がファシリテーターとしてサポートに入り、いよいよブレストタイムスタートです。

  • ブレスト

    ファシリテーターがテンポよくアイデアが出るように促し、開始早々からあちこちで笑い声や拍手が湧き起こります。 約15分のブレストは、最後に各チームで発表するアイデアを1つ選んで終了です。
    1組目「アジサイマママップ」の3チームから発表されたアイデアは「ハッシュタグで子供づれで危険な場所を教えあう」「キッズファッションショーをやる」「オリジナルの母子手帳カバーを作る」。この日の最高記録105個のアイデアを出したチームもありました。

  • kamicon_matome.jpg

    2組目「神戸レザー」は3チームでアイデアは「デザインコンペをやる」「お店にかけてもらう暖簾を作る」「シリアルナンバーを付ける」、3組目「ハッピーホリデイズマーケット」の2チームからは「お一人様マーケットコーナーを作る」「キャンプファイヤーをやる」、4組目「地エネ日本酒」の3チームからは「チエネーズを結成して歌でデビュー」「地エネブランドを作り、日本酒だけでなく米焼酎も作る」「クラウドファンディングで帆船を作り、その船で江戸へ届ける」のアイデアが発表されました。

  • 懇親会

    ブレストのアイデア発表の後は、カヤック柳澤さんによる、ブレストのまとめです。各チームの次の一歩をその場で創作し、「次の機会に参加する人!」「まずインスタをフォローする人!」などと会場に投げかけ、各プレゼンターのプロジェクトへの具体的な応援を募ります。 最後に、この「カミコン」を今後運営していく人を募り、約2時間の「カミコン -ver.0-」は大変な熱気をもって終了。引き続き行われた懇親会も予定を上回る人数で興奮に包まれて時間を忘れるほどの盛り上がりでした。

    開始前と終了後の、参加者の皆さんの表情の大きな変化が、今回の「カミコン」立ち上げの成功を物語っていました。