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「事業承継のすすめ」:第2回:農業の理想は家族経営
㈱みやじ豚代表取締役社長 / 特定非営利活動法人農家のこせがれネットワーク代表理事 / 家業イノベーション・ラボ実行委員 宮治 勇輔 (2019-09-02 10:37:30)

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クリックで写真を拡大  「家族経営」にネガティブなイメージを持っている農業者は多い。
ところが「ファミリービジネス」は、世界中で見直され、注目されている。

 農家がファミリービジネスの本質をきちんと学び、経営課題を明確にし、
仲間と共に解決策を考え実践する。その姿を目の当たりにした都心のこせがれは、農業経営の魅力と可能性に気づいて帰農に向けて行動をはじめるはずだ。

 そう考えて、農家のファミリービジネス研究会を立ち上げ、毎月勉強会を
都内で開いている。家族経営にネガティブなイメージを持っている状態で
は、誇りを持って経営できないし、後を継ぐことは良くないのではという
ブレーキがかかってしまう。だから、事業承継を考えるためまず、ファミ
リービジネスにおける誤解を拭い去る必要がある。

 日本では97%の企業が、ファミリーによって所有・経営されており、
経済・地域社会の基盤を支えていると言っても過言ではない。
しかし、マスメディアの情報は大企業のことばかり。ファミリービジネスの
記事のほとんどが「お家騒動」。これではファミリービジネスには良いイ
メージは持てず、結果として家業を継ぐことをネガティブに考えてしまう。

 『星野佳路と考えるファミリービジネスマネジメント』(日経BP社)で
は、「家族経営は利益の拡大よりも次の世代に生き残ることを優先する経営
である」とし、順位を逆転することよりも、たすきをつなぐ方が重要な駅伝
ランナーに例えている。

 なんてことない経営思想のようだが、この差を意識しているかどうかは
重要だ。農家の大半は個人事業主として事業を営んでいるので、自分の仕事
を自営業と答えることも多い。ただ、自営業という響きには、「自分一代」
であることを強く連想させる。

 一方、ファミリービジネスは「先代から引き継ぎ、また次の世代に引き渡
す」のが大前提。同じ事業を経営していても、自分一代で終えてもいいと考
えるか、次の世代につないでいくと考えるかで、経営方針は大きく変わる。

 だから、「農業は自営業ではなく、ファミリービジネス」であると伝えて
いるし、家族経営ならではのメリットも存在する。

 特にいえるのは、株式買収の不安がなく株主に振り回されない経営ができ
るということだ。10年先、20年先を見据え、企業理念を追求した経営が可
能になる。数年間はもうからないことが分かっていても、自身が農業経営で
大切にしたいことを追求できる。家族であれば利害関係が一致し、同じ方向
を向いて経営をしやすく、家族的な企業風土が地域の人々の安心感や働きや
すさにもつながる。さらに、地域のために、未来のために農地を守りたいと
いう思いが経営者としての覚悟や信念を培い、成長を促してくれる。農業に
おいて、家族経営は最良の経営形態といえるだろう。

*全国農業新聞(2018年1月12日発行号)より転載

投稿者名(2017/10/28 15:00:00)
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