- 地方創生Q&A
dancyuタイアップ連載企画【名物料理を磨く。奈良の「猪鍋」を薬膳に】を掲載! ご意見ご感想をお寄せ下さい。
dancyu企画事業部 | 2019-03-11 13:14:03
タイアップ連載企画「まずい薬膳、おいしい薬膳」
「食と健康」で地方創生!最新事例を食雑誌「dancyu」が徹底取材!
「薬膳=まずい」を打ち壊す、美味かつ健やかな食は、人を呼ぶ大きな力になる!
第四回 名物料理を磨く。奈良の「猪鍋」を薬膳に
第四回目では、奈良県宇陀市「民宿むろう」を舞台に、
名物料理へ薬膳のエッセンスを加え、更に磨きあげる過程を紹介します。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p1.html
奈良県宇陀市室生は、花の寺として知られ、女人高野とも呼ばれる「室生寺」のある寺町。約40~50年前の観光ブームの際には、大型のバスが道を行き交い、賑やかな盛り上がりを見せたという。押し寄せる観光客に対して宿の数も少なく、「民宿むろう」には「寝るだけでいいから泊まらせてほしい」という客が台所まで溢れるほどやって来た。だけど皆、帰る頃に、「また来ます!」と笑顔になっていく。それは、女将・山本冨美恵さんの手をかけた手料理のなせる業だった。
宿は室生寺山を一望し、「室生寺」奥の院を東正面に望むところに立っている。現在は建物の改修を施し、囲炉裏を囲めるダイニングを設えた。息子の徳章さんが家業に加わったこともあり、宿の食事を名物としてますます強化したいところである。
そこで、徳章さんは母の冨美恵さんとともに、商工会議所を通じて、和食薬膳協会代表理事であり薬膳の専門家の大東清美さんのもとを訪ねることに。父の良治さんが育てる新鮮な野菜を素材に、真摯に手をかけた手料理に「より強みを見つけたい」という考えからだった。
大東さんは、奈良県大和郡山市で食の学び場「寺子屋*花」を主宰しており、プロへのアドバイスも行っている。冨美恵さんの料理のいいところはそのままに、食の組み合わせや漢方の要素を取り入れることで、テーマを立たせた食事に組み立てることを提案した。
ある日の夕食を見てみよう。
大東さんが考えたのは、夕食のテーマを「養血」とすること。大東さんは言う。「人の体は血液により満たされるようなもの。血液が充実するとより疲れにくくなります」。猪の肉は、新しい血をつくる効果があるとされる。さらに効能を高めるのに目を付けた食材が、畑に生える野草のはこべと隼人瓜(はやとうり)だった。
「隼人瓜は不要な水分を出し、はこべは血を浄化する。そして猪肉は新しい血をつくる効能があります。不要なものを出して、血を浄化して、そして新しい血をつくるという流れをつくる食事にしました。薬膳料理とは“出し入れ”のようなもので、新しく栄養になるものを取り込み、古いものを排泄させることが大事なんです」
そして今回の夕食で大事な役割を果たしているのが、「当帰」である。こちらを煎じたスープが猪鍋に加えられている。大東さんによると、「当帰は古くからここ大和で育てられていた漢方薬です。おだやかな効能で、何かに効くというよりは“維持する”というもの。この土地に伝わるものなので、ぜひお宿のお料理に使ってほしいと思いました」 。
また、徳章さんはこう語る。「苦いといった感じがなく、せり科のせいか香りがよくコクがまして口当たりもよくなったように感じます。これでなお体にいいなら、取り入れない手はありません」。
夕食の詳細はこちら
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p1.html
朝食では、「助陽」をテーマに。
大東さんは言う。「助陽とは、気をたっぷりつくること。そして補ったものを体に巡らせること。寒く体力が弱りがちな冬の一日を乗り越えるパワーをつける食事にしました」
朝食の詳細はこちら
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p3.html
夕食で、血を養って不要なものの排出を促す食事をとり、朝食で気を補う食事を取る。
滋味あふれる料理を堪能できた。
第四回目では、薬膳のエッセンスを加え、名物料理を磨きあげる過程を紹介した。
ご参考になれば幸いです。
「食と健康」で地方創生!最新事例を食雑誌「dancyu」が徹底取材!
「薬膳=まずい」を打ち壊す、美味かつ健やかな食は、人を呼ぶ大きな力になる!
第四回 名物料理を磨く。奈良の「猪鍋」を薬膳に
第四回目では、奈良県宇陀市「民宿むろう」を舞台に、
名物料理へ薬膳のエッセンスを加え、更に磨きあげる過程を紹介します。
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p1.html
奈良県宇陀市室生は、花の寺として知られ、女人高野とも呼ばれる「室生寺」のある寺町。約40~50年前の観光ブームの際には、大型のバスが道を行き交い、賑やかな盛り上がりを見せたという。押し寄せる観光客に対して宿の数も少なく、「民宿むろう」には「寝るだけでいいから泊まらせてほしい」という客が台所まで溢れるほどやって来た。だけど皆、帰る頃に、「また来ます!」と笑顔になっていく。それは、女将・山本冨美恵さんの手をかけた手料理のなせる業だった。
宿は室生寺山を一望し、「室生寺」奥の院を東正面に望むところに立っている。現在は建物の改修を施し、囲炉裏を囲めるダイニングを設えた。息子の徳章さんが家業に加わったこともあり、宿の食事を名物としてますます強化したいところである。
そこで、徳章さんは母の冨美恵さんとともに、商工会議所を通じて、和食薬膳協会代表理事であり薬膳の専門家の大東清美さんのもとを訪ねることに。父の良治さんが育てる新鮮な野菜を素材に、真摯に手をかけた手料理に「より強みを見つけたい」という考えからだった。
大東さんは、奈良県大和郡山市で食の学び場「寺子屋*花」を主宰しており、プロへのアドバイスも行っている。冨美恵さんの料理のいいところはそのままに、食の組み合わせや漢方の要素を取り入れることで、テーマを立たせた食事に組み立てることを提案した。
ある日の夕食を見てみよう。
大東さんが考えたのは、夕食のテーマを「養血」とすること。大東さんは言う。「人の体は血液により満たされるようなもの。血液が充実するとより疲れにくくなります」。猪の肉は、新しい血をつくる効果があるとされる。さらに効能を高めるのに目を付けた食材が、畑に生える野草のはこべと隼人瓜(はやとうり)だった。
「隼人瓜は不要な水分を出し、はこべは血を浄化する。そして猪肉は新しい血をつくる効能があります。不要なものを出して、血を浄化して、そして新しい血をつくるという流れをつくる食事にしました。薬膳料理とは“出し入れ”のようなもので、新しく栄養になるものを取り込み、古いものを排泄させることが大事なんです」
そして今回の夕食で大事な役割を果たしているのが、「当帰」である。こちらを煎じたスープが猪鍋に加えられている。大東さんによると、「当帰は古くからここ大和で育てられていた漢方薬です。おだやかな効能で、何かに効くというよりは“維持する”というもの。この土地に伝わるものなので、ぜひお宿のお料理に使ってほしいと思いました」 。
また、徳章さんはこう語る。「苦いといった感じがなく、せり科のせいか香りがよくコクがまして口当たりもよくなったように感じます。これでなお体にいいなら、取り入れない手はありません」。
夕食の詳細はこちら
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p1.html
朝食では、「助陽」をテーマに。
大東さんは言う。「助陽とは、気をたっぷりつくること。そして補ったものを体に巡らせること。寒く体力が弱りがちな冬の一日を乗り越えるパワーをつける食事にしました」
朝食の詳細はこちら
https://www.chihousousei-hiroba.jp/dancyu/20190311/dancyu_04yakuzen_p3.html
夕食で、血を養って不要なものの排出を促す食事をとり、朝食で気を補う食事を取る。
滋味あふれる料理を堪能できた。
第四回目では、薬膳のエッセンスを加え、名物料理を磨きあげる過程を紹介した。
ご参考になれば幸いです。
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