2022/3/30配信メールマガジンアーカイブ
【Vol.23】地域金融機関が「人材紹介業務」を成功させる秘訣とは?第3回 地域金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告(その2)
第22回に続き、地域金融機関における人材紹介業務を成功させる秘訣についてお送りいたします。
前回のテーマは「第3回 金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告」でした。
今回のテーマは「第3回 金融機関しゃべり場トークLIVEの内容ご報告(その2)」です。
(当メルマガのテーマは、皆様からの御意見・御質問をもとに作成しております)
https://www.chihousousei-hiroba.jp/recruitment/recruitment_NEW_inquiry.html
今回は去る2/3(木)に実施されました第3回 地域金融機関しゃべり場トークLIVEの報告について
続編をお送りさせていただきます。
第22回では、当日参加いただいた15行における副業兼業人材紹介への取組状況サマリについて
幾つかご紹介させていただき大変好評いただきましたので、
今回の23回もその続編として前回で掲載仕切れなかった内容をお送りさせていただきます。
(前回分の第22回の内容につきましては当事務局より〇月〇日に配信された同件メールをご参照ください)
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1.副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 取り組み状況(続き))
2.副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 事後アンケート結果)(再掲)
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【1. 副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 取り組み状況(続き))】
①F銀行様(エージェント型・プラットホーム型の併用)
今年度から着手したばかりだが、サーキュレーション様と連携して年間数件の成約が上がっている
(スタートが肝心ということで営業店からのトスアップ内容が緩くでもまず同行してくれるので助かっている)。
今年度からパーソルキャリア社のプラットホーム型マッチングサイトLoinoも使い、数件成約(担当者クラスや専門人材)。
顧問名鑑も使っているが若干数にとどまっている(人材紹介会社側のマージン率が高いのもあり上手く話が進みにくい)
総じてパートナーからの手数料(1件数千円~数万円)は小さく収益化は難しいため、
「取引先へ成功体験を持ってもらう」「課題解決の実績を作る」といった収益化以外の付加価値として位置づけている。
課題としては、成約件数増加のため営業店が自発的に副業兼業人材要件を定義できるようにしていくこと
(現在は本店側が往訪打合せして要件抽出している現状で、これが件数増加のネックとなっている)
②G銀行様(グループ会社として取り組み。主にエージェント型を活用)
副業兼業人材紹介専門の担当者がいる。みらいワークス社のプラットホーム型マッチングサイト
SKILLSHIFTを使って毎月1件以上の成約を挙げている。
収益モデルは一応確立できており、SKILLSHIFT上での求人と求職者のマッチングにおける採用支援
(主に求人作成と面談支援)を実施して相応のフィーをいただいている。
ただし収益があがるのでやっているというよりは、人材紹介(有料職業紹介)にはハードルがある
会社に成功体験を持たせる、最終的に正社員の人材紹介への足掛かりなる、ということを狙って取り組んでいる。
課題はエージェント型の活用で、どういう要件にニーズがあるか、
またどういう要件に適正人材が実在するかを日々スクリーニングしている状況。
③H銀行様(グループ会社として取り組み。エージェント型とプラットホーム型を活用)
パーソルキャリア社(i-common、loino)やJOINS社と連携して進めているが、正社員紹介を担当している
専担者三人が兼任する形で進めている。現状は正社員紹介対応が大半であり、副業人材紹介は年間数件程度。
営業店向けに副業兼業人材紹介の勉強会もやってはいるが、現時点はまだ営業店担当者における理解が追いついていない。
手数料が10万円程度なので収益化は追ってない。両手型のノウハウ蓄積程度で進めている。i-common、Loino、joinsを使い分け。
要件次第で各社に降っているが基本的にはi-commonを主体としている(要件柔らかくても動いてくれるので)
決まるときは数件同時期に決まる。
課題としては、営業店への周知・浸透自体。リピートオーダがくるようなフォローの確立
(ニーズを拾って、課題解決の出口として次の支援に繋げられるところまでは行えていない)。
④I銀行様(エージェント型とプラットホーム型を併用)
この一年はJOINS(昨年5月から業務提携)、i-commonの2つを中心に、トスアップがJOINS40件、i-common35件、顧問名鑑15件。
成約は先導的で兼業副業で成約15件、営業店に兼業副業の人材紹介の働きかけを強化していきたくJOINSとはかなりのセミナーを
打ってみたが今のところは中々トスアップあがってこない。
成約確度や案件の質を上げたり見極めたりするため、JOINSとi-common両者には、失注した理由を分析・報告してもらうようにしている。
この2社に絞ってまず副業兼業市場の傾向分析をしていく。これが功を奏してきた段階で、現在提案を受けているサーキュレーションや
SkillShiftにも着手していくことも考える(副業兼業人材紹介は選択肢を多く持っている方が求人企業に対してきめ細かいサポートができる)。
課題は件数増加。支店数もそれなりにあるので年間トスアップで200件以上、成約30件ぐらいはめざしたい。
またJOINS、i-commonへのトスアップ・訪問同行とも営業店だけで対応しているが、質を上げるため、また伴走支援になるような動きとするため、
来期は営業店から本店の人材紹介担当へ細かい報告を添えつつトスアップしてもらう方式に切り替えていきたい。
それによって件数増加も狙っていけると思う。
⑤J銀行様(グループ会社として取り組み。主にエージェント型を活用)
loino、SkillShiftをあわせて年間10数件の実績。正社員での人材ニーズが上がった先へ往訪打合せする中で副業案件を抽出する形でやっている。
担当者3人で正社員・副業の紹介を纏めて担っている。
副業人材はwebマーケ人材のニーズ多い。元々ソリューション支援系のグループ会社ある中での人材紹介業務の位置づけなので、
課題・要件によっては他のグループ会社に支援を依頼する形をとっている(人材紹介業務も解決手段多くある中の一つとしている)
パートナーからの手数料(1件数千円~数万円)では収益化は難しいため、「取引先へ成功体験を持ってもらう」「課題解決の実績を作る」といった
収益化以外の付加価値として位置づけている。エージェント型はリスクもあると思うので積極的にはできてこなかった。
一方で、先にプラットホーム型での市場を作ってしまい、比較して割高なエージェント型の提案がしにくくなっている。できれば打開したい。
⑥K銀行様(エージェント型とプラットホーム型を併用)
3年以上前からサーキュレーションとの連携を中心に取り組んできている。トスアップは、営業店からサーキュレーションに直接つなぐスタイルを確立。
営業店への勉強会や支店長会議での展開等を経て、月間あたり20~30件のトスアップ、2~5件の成約を上げている。先導的人材マッチング対象も
年間20件以上確保できている。課題は、価格帯低い副業兼業人材紹介に進出できていないところ。今後はここにも着手していきたい。
⑦L銀行様(グループ会社として取り組み。主にエージェント型を活用)
業務委託系はまず自社コンサルとして対応できる範囲も広いので、サーキュレーションのような外部に頼らず、自社で独自に業務委託契約している
人材を支援先へ自社コンサルの形でつなぐ方で件数を稼いでいる(利益高いし伴走支援グリップもできるので)。
この形で対応できない人材要件については民間の人材紹介会社に支援を依頼する形としており、サーキュレーション経由での副業プロ人材紹介も
年間で数件程度上げている。課題は、副業プロ人材紹介と自社コンサルとの住み分けの最適化。
【2. 副業兼業へのアイデア・アプローチについて(各行 事後アンケート結果)(再掲)】
これ以降は当しゃべり場に御参加いただいた各行の皆様からの事後アンケートの内容を再掲させていただきます。
・QQ銀行様やPP銀行様の先進的な取り組みが参考になりました。
・銀行グループ会社SS社さんの取組みが参考になりました
・推進方法でXX銀行様の事例が大変参考になった。
・しっかり伴走していく中で銀行自体が主体性を持った人材の探し方をしている点に共感を得た。
・「媒体に人材要件に合致した人物の登録があるか」だけをエージェントに問うている点も非常に良いと思った。
・当行自身において感じている艱難さを他金融機関さまでもお感じでいらっしゃることがわかり、今後も試行錯誤しながら兎に角進めていくことが
事業構築のポイントと再認識できた。
・YY銀行さまの案件発掘から収益化までの流れが確立できている中で、業者と営業店行員の関係性もできていることは勉強になりました。
・ほとんどの金融機関が情報量を増やすことに悩んでおられることが分かり、今後お互い方策など情報共有できればいいと思います。
・ZZ銀行様のお話の中で、副業案件でも「一社一課題」に絞り込み追及することで、▽▽社の積極的な利用や営業店のモチベーション向上に
つながるとの考えが参考になりました。
・営業店による、または営業店への働きかけによる不断のアプローチこそが顧客へリーチする道だと思うので、やはり足を使うことが大事だと感じた。
・しゃべり場で当日投影いただいたテキスト(事前配布済み)が素晴らしかった、副業プロ人材の活用場面(判断要素)、適応職種等を一覧で確認できたことで、
考え方を整理することができました。
いかがでしたでしょうか? 各金融機関とも様々な取り組み状況にありますが、全体をとおして顕著だったのは、正社員人材の紹介以上にその手法が
バラエティに富んでおり、それなりに副業兼業人材の支援を進めてきた各行様どうしがお互いの取り組みを大変評価・参考となったという点かと思います。
第3回も地域金融機関同士のコミュニケーションの場の重要性・必要性を改めて感じる機会となりました。
次回以降も有用な内容となるよう努め、またこちらにて内容を報告させて頂く予定です。